診療のご内容MEDICAL

嗅覚障害

鼻の疾患と治療

覚障害

においは、鼻の中の「嗅上皮」とよばれる粘膜の部分で感じ、脳に情報を与えます。嗅覚障害は、においを感知したり、嗅ぎ分けたりすることができなくなる病気です。
嗅覚障害には、においが分かりにくい、においが全くしない、するはずもないにおいを感じるなど様々な症状があります。

嗅覚障害の種類と原因

下記のような病気の影響によるものに加えて、加齢により嗅覚障害がおこる場合があります。
嗅覚も視覚や聴力と同じように加齢によって自然と衰えてきます。嗅覚障害は、主に60歳代から始まると言われています。

種類 影響 原因となる病気
呼吸性嗅覚障害 においのセンサーである嗅粘膜に
物理的ににおいが届かない
  • アレルギー性鼻炎
  • 慢性副鼻腔炎
  • 鼻茸
  • 鼻中隔弯曲症
嗅粘膜性嗅覚障害 においのセンサーである嗅粘膜が障害される
  • アレルギー性鼻炎
  • 慢性副鼻腔炎
混合性嗅覚障害 呼吸性嗅覚障害と嗅粘膜性嗅覚障害が
同時に起こっている
  • 慢性副鼻腔炎
嗅神経性嗅覚障害 においが鼻に届いても感じることができない
  • ウイルス性の風邪後
  • 後頭部打撲
  • 抗がん剤治療
中枢性嗅覚障害 脳の嗅覚中枢やその経路に障害が出る
  • 脳挫傷
  • 頭部外傷
  • アルツハイマー型認知症
  • パーキンソン病

嗅覚障害の検査と治療

嗅覚障害の検査

鼻の状態を診察し、鼻鏡やファイバースコープを用いて鼻腔内や副鼻腔の状態を観察します。
注射をしてからにおいを感じるまでの時間を調べる静脈性嗅覚検査(アリナミンテスト)を行うこともあります。

嗅覚障害の治療

診察をした上で、お薬の内服や点鼻薬、ネブライザー治療(吸入療法)などの治療を行っていきます。
副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎が原因の場合は、その治療を行います。
嗅覚は生活を送る上で大切な感覚の一つです。嗅覚に障害があると、味覚やにおいに影響を及ぼし、食欲不振となったり、ガス漏れに気づかないなど日常生活に影響を生じることがあります。嗅覚に異常を感じたら早めに耳鼻咽喉科を受診することが大切です。

ネブライザー